モーテンソンだより(その13: 6/8)

6月8日(水)

スケジュール表による今日の予定

  • 8:00 am / Meeting at Illini Tower for departure
  • 8:00 - 9:00 am / Trip to Arthur, Illinois
  • 9:00 - 10:00 am / Tour Arthur Public Library
  • 10:30 - 1:00 pm / Tour of Amish Country
  • 1:30 - 3:30 pm / Shopping at Tuscola outlet Mall
  • 3:30 pm / Trip back to Champaign

昨日に引き続き、外に出て図書館の見学である。
移動用の車は三度替わり、やっと?普通のワゴン車になった。運転手はいつものJBである。

地図をちゃんと見ればいいのだろうけど、そうしたことをしていないので、見学先の図書館がどの辺にあるかぜんぜんわからない。これはあとでまとめて調べるしかない。次々に出される課題の消化にけっこう手間取っており、最初に感じていた時間的余裕はだんだん無くなってきている。

1時間ほど走り、Arthur Public Libraryに到着する。やはり風景は北海道の十勝とかあっちのほうと比較してしまう。フラットで、地平線がずっと続くのだ。

ここは小じんまりした図書館だった。日本でいえば、公共図書館の分館くらいの広さなのかもしれない。でもずいぶんと伝統はあるようだ。入口にかかっていた「看板」がそれを偲ばせる。

このあと、30分ほど車を走らせてAmishという人々(といえばいいのか)が住む地区に向かい、その生活の様子を見学し、彼らの食事を食べるという経験をした。

このアーミッシュというのはまったく知らなかったのだけど、18世紀前半にヨーロッパから移住してきたプロテスタント系の人たちで、ペンシルバニア州を中心に住んでいるという。物質文明に完全に背を向け、入植当時の生活様式を保持している。自動車、電気器具、電話などを一切使用せず、独自のコミュニティをつくり、おもに農業に従事し、子どもの教育も独自に行う、とある(ブリタニカ国際大百科事典より)。

まずお邪魔したところでその生活様式を実際に見せてもらい説明を受けた。たしかに電気はなく、洗濯なども独特の方法でやっていることがわかる。写真を撮られることを嫌うので遠慮するようにとあらかじめ言われていたので撮ってはいないが、女性は独特な服装をし「帽子」をかぶっている。
次にお邪魔したところで昼食をいただいた。パン、バターは自家製(ほんとうにおいしかった)、ミンチ・ボール、チキン、コールスロー、マッシュポテトなどが次々と出され(これもほとんどが自家製かそれに近いものなのだろう)、デザートにはストロベリーとブルーベリー(だと思う)のパイが出された。

確かにアメリカ大陸での白人の歴史はヨーロッパでの宗教的な対立が原因となって始まっている。いろいろな宗派が大西洋を渡ってきているだろうし、そのなかのある宗派がこのように教義(なのだろう)を守り、変わらぬ生活を続けているというのは米国らしい。日本では考えられないことだ。
ふところの深さ、というべきか。

さて、このあと、今日はなぜかアウトレットモールでのショッピングが組み込まれていた。
http://www.tangeroutlet.com/tuscola

日本のショッピングモールとそれほど変わるものではない。不況のせいもあってか、いくつかの店は次の店が入るのか、クローズされていた。
1時半から2時間!、ということで各自好き好きに店を回る。
自分としてはスーパーのほうが歩いていて面白いのだけど、まあしょうがないし、急に暑くなってきたことで、半そでのシャツを買い足しておきたかった。ポロ一枚と、イリノイ大学に敬意を表してロゴ入りのTシャツを、それとはきやすそうでデザインもよい靴を1足買った。


宿舎に帰ってきて、夕食後は3度目となる、学術図書館グループのプレゼンテーションの打ち合わせである。
昨日到着したアフリカからの2人がどちらも学術図書館所属ということで、彼女たちの事情をプレゼンに反映しなくてはならず、6時から1時間ほど打ち合わせをした。
国の事情が違い、図書館の状況も違う。ガーナはオンライン目録もないという話が出て、それではどうプレゼンを取りまとめるか、ということで議論になった。資料作成担当としてハードワークをこなした韓国のミヤンはほんとうに大変だっただろうと思う。さすが彼女らしく、今日のディスカッションを反映させたものがメールで送られてきた。各国のアドバンスな事例を紹介するスクリーンショットを貼りこめばいいのだが、あと1カ国分を待つところまできた。あと一息である。
それにしても、この学術図書館グループは、ヨーロッパ1(ブルガリア)、アジア3(日本、韓国、中国)、アフリカ3(ウガンダ、ガーナ、ナイジェリア)という多国籍軍である。韓国はスマートフォンに利用者がその大学のサービスを使うためのID(二次元バーコード)をダウンロードするというモバイルサービスをしているらしく、興味深く聞いた。


私のほうはそれと並行して、日本の大震災と図書館のプレゼン資料と、自分の図書館の紹介をする資料をパワポで作成していた。学術図書館グループの打ち合わせはその合間である。
職場の同僚から送ってもらった資料などを使って、とりあえず形になった。これを明日スーザンに送って、コメントをもらって最後の仕上げをするということになるだろう。