ニューオーリンズ: 6/26-27
現在、6月27日の夕方というか、夜7時。
まだ外は明るい。
明日の朝3時に起きて、空港に向かい、6時の便に乗らなくてはならない。
6月26-27日までの概要を大急ぎで書いておきたい。
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6月26日(日)
この日参加したセッション
10:30 - 12:00 am
- Demonstrating the Value of libnrary: Assessment Tools and Technique(MCC338)
1:30 - 3:30 pm
- The 21st Century Academic Library Building: a Forum on Recent Plannning, Design, and Construction of New Library Space (MCC383-385)
4:00 - 5:30 pm
- Using Today's Mumbers to Plan Tomorrow's Services: Effective User Services Assessment(MC334)
すでにFacebookには書き込んであるので、知っている人は知っているのだけど、私にとってこの日は「アメイジングな」1日だった。
前日は12時ころ寝たのだけど、いつの間にか悪夢にうなされていた。かなりリアルな悪夢で、何かが自分に襲いかかって来そうだったので、ガバッとベッドから起き上がると自分の右側後ろに白い人の影のようなものがあった。恐ろしくて、声をあげて右手でそれを払いのけると現実に戻った。払いのけたのは、実際にはベットサイドのスタンドだった。
時計を見るとまだ1時だった。たかだか1時間寝たところでそんな悪夢を見てしまったのである。
スタンドは台から転げ落ちていた。
どうなっているんだろうかとよく見ると電球が壊れている。本体もなんだか曲がっており、これは弁償するしかないのか、と観念した。いくらになるんだろう? けっこうビビったのだけど、しばらくしてから旅行保険に入っていたのを思い出し、いざとなったら保険で対応すればいいか、とかあれこれ考えた。
結局、明け方に起きて冷静に現実を見てみると、ランプの破損への対応だけでいけそうだったので、ハウスキーパーにその旨のメモを書いて置いておくと、交換をしてくれてあった。
やれやれである。
しかしこれでこの日のアメイジングは終わらない。
午後1時半からのセッションは、図書館建築に関するトレンドといった話題でけっこうおもしろかった。
ノートにメモをとりつつ聞いていて、満足感をもってセッションは終わった。
しかし、会場を出てしばらくすると、メモを取っていたノートがないことに気付いた。
書くために使っていたボールペンが見当たらなくて変だなと思っていたのだが、まあしょうがないかとそれはあきらめていた。しかしふと、まさかと思ってバッグを探ってみるとノートがないことは、揺るぎなき現実として迫ってきた。
ゲッ、である。
このノートはモーテンソンセンターでの研修が始まって1週間たった最初の休日にウォルマートで買ったものだった。それまではルーズリーフを使っていたのだが、使いづらかったので、リング式のノートを買った。くるっと折り返してコンパクトになるし、誰かから「メモ用紙をちょうだい」と言われたら、何枚か破ってあげることができる(実際何回かそうしたことがあった)、など、マルチパーパスな利用ができて便利だと思っていたのだ。しかも買って以後、ずっと携行して、モーテンソンセンターでのセッション、見学先、事務連絡、そしてこのカンファレンスでのセッションのメモなど、ありとあらゆる手書きによる情報はこれに書き込んであった。
それが見当たらならくなってしまったのだ。
どうしようかとあせりまくりながら歩いていると、前をジェイミイが通りかかった。声をかけ、ノートがなくなったことを伝え、どうしたらいいかを相談した。遺失物担当の係がどこにあるか知っているかと聞くと、ALAのオフィスにあるから連れて行ってあげるといってくれた。そこまでいってスタッフにノートは届いてないかとジェイミイが聞いてくれる。スタッフの女性はそうしたものは届いてないという。ある意味、これは当然だった。まだセッションが終わって時間がたっていないので、仮に拾得されていたとしてもここまで届くには時間がなさすぎたからだ。
スタッフの女性は明日もう一度来て確認してはどうか、と言ってくれた。
そうするしかないかと思い、ジェイミイに礼を言って別れた。しかし、なんだかあきらめきれず、もう一度、セッションが行われたミーティング・ルームに行ってみた。
会場はすでにきれいに片づけられていた。やっぱりダメかと思いつつも、自分が座っていた席まで行ってみると、その右側あたりにノートが開かれたそのままに置かれていた。
!!!!!、である。
セッションの際に配られたハンドアウトはきれいに片づけられていたのに、自分のノートだけはそのまんまに置かれていた。たぶん、セッションのスタッフが忘れ物で落とし主が取りに来るだろうと考えて残してくれたのだろう(そうとしか考えられない)。
ALAオフィスの遺失物係の女性には、そこまでいって見つかったことを告げると、両手をあげて喜んでくれた。米国のホームドラマか何かで、親切な中年のご婦人がうれしいことがあると両手をあげて満面の笑みを浮かべてくれる、わりとよく見かけるシーンそのまんまの表情で喜んでくれた。
その間、時間にすれば30分くらいである。
心臓が止まりそうな時間帯だった。
時刻はすでに4時を回っていた。
最後に出たいと思っていたセッションはすでに始まっている。座れるかどうかわからないがともかく行ってみようと思い、会場に行ってみた。
案の定、セッションの会場は後ろで立ち見が出るくらいに混雑していた。アセスメントが話題となるセッションはそうなるだろうと思っていたので、さもありなんだった。
疲れてもいたし、あきらめて帰ろうかと、少し離れたところにあるソファに座って考えていた。しかしやっぱりあきらめきれない。利用サービスの評価の話なので、現実の業務上、自分にとっては切実なテーマだったからだ。
立ち見でもいいかと思い、会場入り口までふたたび行ってみた。声はよく聞こえないのだが、となりでやはり立ち見をしていた女性がカメラでプレゼンの資料が投影されているのを写真で撮っているのを見て、そうすればいいかと思い至り、ともかくスライドの写真を撮りつつ聞いていた(といっても話はよくわからなかった。しかしPPTの資料でフォローできそうだった)。そうこうしているうちに、40分くらいたってくると座っている人たちが席を立って帰り始めた。空いた席に立ち見の人、床に座っていた人たちが順繰りに椅子に座り始めた。私も5時近くになって、空いた席に座ることができた。
そんなこんなでこのセッションは終わった。
会場であるコンベンション・センターを出た。
シャトルバスに乗ることも考えたが、今日は歩いて帰ろうと思い、歩き始めた。そうしたら、なんの障害物があるわけでもないのに、バランスを崩しコケそうになった。映画で、大都会で疲れ切った男が歩道を歩いていると、追い打ちをかけられるように道端でコケる、そんなシーン、そのまんまの感じだと思った。
こんな日はうろうろ出かけたりせず、早く寝るに限ると思ったが、身内や知人への土産を買わなくてはと思いCanal通り沿いのショップを何件かはしごした。それもどうにか済ませ、ホテルに戻ってベッドにもぐりこんだ。12時くらいだった。
アメイジングな1日はこうして終わった。
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6月27日(月)
この日参加したセッション
- Nothing ただし、
- International Librarians Reception (Generation's Hall)
実のところ、プログラムをどんなに注意深く見ても、この日は参加したいと思うセッションが見つからなかった。
一方で、28日は、午前3時に起きて6時の便に間に合うようホテルを出なくてはならないので、荷物の整理をしなくてはならなかった。
カンファレンスではエキジビション関係を中心に多くの荷物が出たので、別送する必要が生じ、その手続きに追われた。
そのうえで結局、ニューオーリンズ公共図書館とTulan Universityの図書館を見ることにした。
やはりこれは見ておきたかったのである。
Googleで検索してみると、ニューオーリンズ公共図書館は宿泊しているホテルから歩いて行けるくらいに近かった。
10分ほど歩くと図書館が見つかった。
公共図書館の評価なんぞ、私にできるはずもないのだが、入って歩きまわってみた限りでは、それは「普通の」図書館だった。
昼食をCanal通り沿いにあるファストフード店で済ませた後、ホテルに戻った。そこで短パンに履き替え(それまでは長ズボンでかなり暑苦しかったのだ)、次の目的地に向かった。前々日に会った知人から、セントチャールズ通り沿いに走っている路面電車に乗っていけば大学は見えてくると聞いていたので、路面電車の線路沿いに歩いて行った。歩いているうちに路面電車に乗るのが面倒に思えてきて、結局大学まで歩いてきてしまた。時間にすれは1時間から1時半くらいではなかったかと思う。
旅行先での徒歩での移動は、基本的には苦に思わないタチなのだけど、今日はさすがに疲れた。路面電車の料金は距離に関係なく1.25ドルで、値段ではミネラルウォーター1本といい勝負だということだった。ニューオーリンズの午後はたまらなく暑い。
Tulan大学は旅行案内では「南部のハーバード大学」と紹介されていた。それがどういうことなのか、意味をとりかねたのだが、確かにキャンパスはものすごくきれいだった。
じゃあ、図書館もすごいんだろう、と期待をもって行ってみると、写真のような外観だった。
入り口付近で警備のおじさんが立っているのを見て、入らずに帰ろうかと思った。
すでに10年くらいを経過しているが、ニューヨークにあるコロンビア大学の図書館をアポなしで見学させてもらうと思って交渉したら、その入口に立っている警備のおじさんは、関係者が以外は入れない、と職務にまったく忠実な回答をくれた。こっちはけっこうへこんだ。
そんな記憶があったので、注意されたりするのが面倒だと思ったのだ。
しかし、エントランスに入ろうとした私に対し、警備のおじさんはなんにも言わなかった。
エントランスに近いカウンター(デスク)にいるスタッフに見学の依頼をすると快くOKしてくれた。
いろいろ見てみたが、
- ラーニング・コモンズが整備されていること
- ユーザー・インストラクションが一定のビジョンをもって展開されていること
あたりが目に付いたことだっただろうか。
くるっと歩いただけでの「評価」なのでこの辺にしておきたい。
帰りは路面電車に乗って、快適な気分で帰って行った。
コンベンション・センター近くの停留所で下りて、会場に歩き始める。
会場はすでに片づけモード全開だったが、なんとなくうろうろしていると、数日前に紹介した、自然災害により被害を受けた図書館を紹介するコーナーにいくつかそれまでには見つけられなかった資料を入手することができた。
6時前にコンベンションセンターに近いレセプション会場に着いた。
レセプションは6時からということだったが、すでに飲み物、食べ物は用意され、銘々が勝手に料理を取り、アルコールで気分上々といった感じになってきた。
どういえばいいのだろう。
ともかく好き勝手にみんなしゃべっている。新しいコネクション形成のために振舞っている人もいるのだろう。
会場では、バーバラ、ジェイミイ、ヘバ、ラシャに会うことができた。
バーバラは、私が着ていたALAのTシャツ(10年以上も前に買ったもの)を褒めてくれ、また、振舞われていた寿司と私が手にしていたバドワイザーを指して、日本とアメリカがいっしょになっているといっていた。またこれからもメールで連絡を取り合おうということも。ジェイミイには昨日の件について、すでにメールでノートが見つかったことは連絡してあったのだが、もう一度その話題に触れ、礼を言った。
会場からは30分ほどで引き揚げてしまった。手持無沙汰が最大の理由ではあったが、早くに寝なくては、ということもあった。
そんなこんなでニューオーリンズ滞在が終わろうとしている。