モーテンソンだより(その12: 6/7)

6月7日(火)

スケジュール表による今日の予定

  • 7:30 am / Meet at Illini Tower for departure
  • 7:45 am / Transportation to Charleston, Illinois
  • 9:00 am / Visit Eastern Illinois University
  • 12:00 - 1:00 pm / Lunch at Eastern Illinois University
  • 1:30 - 4:00 pm / Visit to Charleston Carnegie Public Library

今日明日と図書館の見学が続く。
集合時刻に宿舎のロビーに集まる。
イタリアのはヒメナは体調が悪いようで不参加だ。
7時45分に迎えが来ることになっていたので、その時刻になって何気に外を見ると、こんな車が止まっていた。


JBの運転で迎えの車が来たのだが、いつも、暑さのために乗降口を開けっ放しにして運転しているバスと違う。


こういうのをリムジンというのだったか。この前の休みの日に大学の中を走っているのを見たが、まさかそれと同じものに乗るとは夢にも思わなかった。
中もゴージャスである。これにヒメナを除く受講生9人と、コーディネーターのジェイミイとケイティが乗り込む。天井はいささか低いが、空調は効きすぎるくらいで快適だ。


9時前にEastern Illinois Universityの図書館に着く。
案内されてミーティングルームに入っていくと図書館長(Dean)自らが迎えてくださった。気さくな感じの人だ。というよりも図書館のスタッフはみなさんいい感じの人で、目が合えば「やあ」という感じであいさつを返してくれる。こういう雰囲気は気持ちがいい。自分の職場でも実践できればいいなと思う。ついでに言えば図書館長は学生にも自ら声をかけるほど気さくな人柄である。職場ではいろいろな人間関係が大切であることはいうまでもないことだけど、こうした点での図書館長のリーダーシップを感じた次第である。


もっとも、外国、とくに欧米に出かけると、ともかく見知らぬ人どうしでも挨拶をするのが当たり前であることに気づかされる。ゲゼルシャフトを形成してきた人たちだけに、見知らぬ人とのコミュニケーションについては人一倍気を使う(配慮する)文化を作り上げてきたのだと思う。日本人はその点、人に気をつかわなすぎると感じることが少なくない。


図書館の特徴をあげればきりがないので、とりわけ気のついたことを2,3あげておきたい。
(1)サービス・デスクはいずれも整理整頓が行き届いていた。また、利用者の便を考慮し、必要十分な文具が用意されていた。

(2)利用者用ソファなど、調度品について、かなりしっかりしたものが入れられている。

(3)コンピュータ・ルームはいくつもあったが、Appleを導入してあるスペースはガラス張りで開放感があった。

(4)飲料、スナックの自動販売機を置くなど、リフレッシュのための配慮がしてあった。

一通りの見学後(それでも2時間近くはかかったと思う)、図書館長以下、各所で説明をしてくれたライブラリアンが一堂に会して質疑に応じてくれた。引き続き、昼食となり、そこに集まった方皆さんがカジュアルな中華ランチ(ビュッフェスタイル)でテーブルを囲み懇談をした。私の隣に座ったライブラリアンとは、私が日本から来たということでやはり地震のことが話題の中心となった。

こちらが申し訳なくなるくらいの歓待で、ほんとうにうれしかった。私は、図書館長(Allen Lanham氏)に手土産(場合によっては渡したほうがいいだろうと思って持っていってあったもの−−大したものではない、本学の「葉っぱくん」(本学の人間は知っている)のクリアファイルに本学の英語版大学案内と日本手ぬぐいと今年図書館で作成したしおりをセットにしたもの)を手渡した。相手が喜んでくれればやはりこちらとしてはうれしい。

1時過ぎにリムジンに乗り、次の訪問先であるCharleston Carnegie Public Libraryに向かった。
こちらは公共図書館で、規模としては午前中の図書館とは比較にならない。一通り案内してもらい、質疑時間を取ってもらったが、経済不況の影響でサービスを縮小せざるを得ないという話が繰り返し語られた。米国では経済状況が図書館のサービスにダイレクトに影響することが少なくないとは聞いていたが(資料費が少なくなるとか言うだけでなく、場合によっては職員の解雇までを含む)、状況の厳しさが伝わってきた。
下の写真は、本来であれば出入り口になっているところのひとつなのだが、職員の削減により、出入り口としての機能を一時的に停止していることがわかるものである(黄色のテープでゲートの出入りを止めている)


3時過ぎに辞することになり、みたびリムジンに乗り、宿舎に向かった。4時ころ到着。

今日のプログラムはこれで終了なのだが、私は2つのことをしなくてはならなかった。
ひとつは、9日(木)の午前中に予定されている"DISC Assesment"について、私と中国からの女性は英語で受けるのはきついだろうという配慮から、それぞれ日本語と中国語であらかじめ検査をすることになっていたのだ。実際やってみて、この検査は、被験者の気質とか、そうしたものの検査のように思えた。一画面に4つの言葉が示され、自分にとって妥当だと思うもの、そうではないものを1つずつ選ぶという作業を25回繰り返すのだが、その言語(ことば)の語感が感じられないと難しいなと思ったので、日本語で受けさせてもらったことは正解だったと思う。

もうひとつは、遅れていた、ムービーメーカーで作成したファイルをYoutubeにアップロードする作業である。

これらはいずれもジェイミイのサポートで無事終了することができた。

夕食後、昨晩に引き続き、学術図書館グループのプレゼンテーションの打ち合わせである。今日、遅れて到着したナイジェリアとガーナの女性が到着し、そのうちナイジェリアの女性は学術図書館勤務ということだったので、メンバーに加わった。6時半から始め、早く終わろうと言っていたのだが、結局2時間議論は続き、ようやうまとめあげた。雰囲気としては、「もうこの辺でいいでしょう」などと、とても言い出すことができない真剣な議論が続いた。昨晩に続き、意識の高さと真摯な姿勢にともすれば安易に流れる自分を反省した。

研修が進むと、いろいろなアサイメントがメールなどで入ってくるようになった。センターのスタッフも真剣にトレーニングを課していることを実感する。手を抜くわけにはいかない。
今晩、スーザンから入ってきたのは、助成金獲得のためのライティングのワークショップ(13日(月)の午前中に組み込まれている)の関連資料を金曜日までに読んで、必要なリプライを自分に送るようにということだった(詳細はその時に報告したい)。

また、アマンダは、事務的な手続きを実務的に進めてくれているスタッフだが、そのアマンダからは、各参加者の所属先に手紙を送るのでその宛名人などの情報を教えてもらいたいという連絡がきた。すでに終わりに向けても事務的な準備は進んでいる。

今日は結局プレゼンテーションの資料作成を手掛けることはできなかった。明日も1日図書館見学なので、明日の夜が勝負だ。